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2013年12月8日日曜日

ナベヅル渡来、八代で現在8羽 

特別天然記念物、山口県八代(やしろ)盆地のナベヅルは、中国東北部、ロシア東南部、モンゴル北西部などで繁殖し、冬季になると南下して朝鮮半島を通って山口に来る。本州で唯一の越冬地である。和名は胴体の羽衣の色が鍋についた煤のように見えることに由来するとのこと。今年は10月29日に最初の2羽が来た。現在8羽。3月末までいて、北帰行となる。

餌として、植物の根、昆虫、カエルなどを食べる。越冬地では、水田の刈跡でイネの二番穂を採食する。ツルの監視所には、ナベヅルの写真やリアルタイムでツルの様子を映し出すモニターをがある。ツルを見てから、帰りに呼鶴温泉に寄っていくとよい。ラジウム温泉で気持ちよい。

実は、ナベヅルをたくさん見たいなら、鹿児島県出水市。ここも国の特別天然記念物に指定されている。ナベヅルの世界の生息数はおよそ1万羽と推定されていて、全体の90%近くが鹿児島県出水市で冬を越す。出水ツル渡来地では小麦やイワシなども給餌されている。八代の渡来数は、1940年(昭和15年)に350羽を記録して以来、徐々に減少し、今は10羽程度。出水から怪我をしたツルをもらって、飛来数の増加を図っている。