主な洗口液の有効成分を調べてみた。
モンダミン(アース製薬)の有効成分は、キシリトール、アルコール、TPP(ポリリン酸ナトリウム)はマイナスに荷電しているので、プラスに荷電している歯の汚れを除けるという。
リステリン(ジョンソン・エンド・ジョンソン)の有効成分は、1,8-シネオール、チモール、サリチル酸メチル、l-メントールの4つ。いずれも殺菌効果がある。
ガムデンタルリンス(サンスター)の有効成分は、塩化セチルピリジニウム(殺菌剤CPC)、グリチルリチン酸2K(抗炎症剤GK2)、トリクロサン(殺菌剤TC)。
デンターシステマEXデンタルリンス(ライオン)の有効成分は、イソプロピルメチルフェノールの「浸透殺菌効果」(歯周病菌の巣である「バイオフィルム」の内部にまで浸透して原因菌を殺菌する)とε-ACAの、細菌が歯周ポケットに付着するのをブロックする効果。
薬用ピュオーラ・クリアクリーン(花王)の有効成分は、殺菌剤の塩化セチルピリジニウムとトリクロサン。
上の洗口液では、成分をみる限り、デンターシステマEXデンタルリンスがよさそう。
歯磨きなしで洗口液だけでもOKというCMもあるが、それはちょっとむり。細菌の増殖を軽視してはいけない。やはりブラシが基本と思う。
歯磨きで主に磨くのは「歯」だが、歯が占める口の中の表面積は、1割もなく他の多くの部分にも当然細菌がいる。舌の表面には舌乳頭と呼ばれる細かい突起が密集していて、その間には歯よりはるかに多数の細菌が生息している。
これらをある程度は除くことができる点で洗口液は有効といえる。
ただ、口の中の細菌は、本来唾液の殺菌効果でかなり除かれるようになっているので、唾液で口内が濡れている状態が大事。前にも書いたが(ココ)、口呼吸などで口が開いていると口内は乾燥しやすく、細菌の繁殖が増し、口臭、歯周病などを発生しやすくなる。
歯石は歯ブラシで除けない。歯石がつき始めると細菌の住処ができるので、歯周病は進行してしまう。定期的に歯医者に行って歯石をとってもらうのが大事。歯医者に聞くと、3ヶ月に1度とのこと。
あまり口臭が強いときや歯茎が腫れているようなときは、洗口液では間に合わない。そんな時には、イソジンが効く。うがい液だが、問題の箇所に歯間ブラシなどでイソジン原液をつけて殺菌する。また、薄めて洗口液として口内全体の消毒にも使える。