1月15日、長野県国道18号碓氷バイパスの入山峠付近で、定員45人の大型バスがガードレールをなぎ倒して道路脇に転落した。乗員・乗客41人(運転手2人、乗客39人)中15人が死亡(乗員は2人とも死亡)、生存者も全員が負傷した。
バスは、長野県斑尾高原のスキー場に向かっていた。週末に大学入試センター試験があり、大学が休講になっていたので、大学生が大半だった。死亡した13名はすべて大学生だった。広島国際大学の学生もいた。
バス事故としては、1985年の犀川スキーバス転落事故以来の10人超が死亡する大事故となった。
今回の事故がどうして起こったかが、報道から次第に明らかになってきた。
事故を起こしたのは、バス会社「イーエスピー」。2014年4月に運送事業許可を得たばかりの会社。ずさんな運転手の管理で、昨年は国土交通省の立ち入り捜査を受けていた。
今回の運転手も一度も健康診断を行っていなかった。さらに、この運転手は大型バスに不慣れで深夜経験も乏しかった。
会社は、国が定める基準(約27万円)を下回る金額(約19万円)で格安のバスツアーを引き受けていた。
事故のあった碓氷バイパスは合計45箇所のカーブがあり、多くのバス運転手は高速道路を使って避けるような場所。
いろいろな条件が運悪く重なったのかもしれないが、起こるべくして起こったとも言える。
外国人観光客の急増でバスの需要が高まり、バスの運転手が不足していたのも遠因だと思う。昨年爆買の中国人だけで、日本は1.5兆円くらい外貨を稼いだかもしれないが、こんなところに歪みが出た格好だ。
亡くなった方々のご冥福をお祈りし、けがをされた方々に心からお見舞い申し上げます。
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