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2017年9月30日土曜日

携帯・タブレットバッテリーでの発火事故の原因:気をつけるポイント


今月11日に東京のJR山手線神田駅で男性が背負っていたリュックサックが発火する事故が発生した。リュックに入れていたモバイルバッテリーが発火したためだった。

また、24日には新幹線で乗客のタブレットから発火して煙が出た。

最近の携帯・タブレットなどの小型バッテリーには、リチウムイオン電池が利用されている。

リチウムイオン電池は、大容量の電気を蓄えることができて軽量だし、充放電の繰り返しもでき急速充電もできるメリットがある。

一方、充電時に電池の電圧が大きく上昇し異常発熱がおこるなど、非常に不安定な状態になりやすい。また、強い衝撃を受けると内部で変形して電極が接触してショートすることがある。

また、安価な中国製やノーブランドだと、電池生産時に金属粉等の異物が混入し、電極間をショートすることがある。中国で、通話中にスマホが爆発しての死亡事故も報告されている。リチウムイオン電池は発火しやすいと思っていないといけない。

携帯ではないが、2013年の飛行機のボーイング787でリチウムイオン電池が発火したことがあった。最初米国ボストンで発火事故があり、そのあとすぐ山口宇部空港発羽田行きの別のボーイング787で発火事故があった。

リチウムイオン電池は発火しやすいということで、2016年の4月から、旅客機でのリチウムイオン電池の貨物室への預け入れが禁止になっている。

貨物室では温度変化が激しく湿気で水分が付着して発火する恐れがあるのが理由。携帯やタブレットの機内へ持ち込みはOKだが、貨物に預けられないということ。貨物に預けていて、中国についたら没収されたという逸話もある。

最近のスマホは耐水性が高いということになっているが、信用できるほどではない。リチウムイオン電池は水に触れると確実にショートするので、水には注意が必要。

ついでながら、濡れているスマホに充電するのは自殺行為です。実際、ロシアで入浴中にスマホを充電して感電死した人がいる。

まとめると、携帯・タブレットバッテリーは発火しやすいことを意識すること、外国産の安物の電池は使わない、水に濡らさない、衝撃を与えない、など気をつけることが大事でしょう。