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2018年4月18日水曜日

今「はしか」がかなりアブナイ 年代別リスク


沖縄県で、「はしか(麻しん)」が広がっている。麻しんは、麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症。

国立感染症研究所は、沖縄以外の県に拡大するおそれが高いということで、ワクチンを打つように勧めている。

はしかは空気感染もするので、感染力が強い。免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症する。

感染すると約10日後に、発熱、咳、鼻水のような風邪に似た症状が現れる。その後、高熱と発疹が現れる。肺炎、中耳炎を合併しやすく、死亡することもある。致死率は0.1%。

沖縄県の調べによると、今年になって感染者は52人。患者発生状況は、最高の「レベル3」になっていて危険な状態。きっかけは、台湾からの外国人旅行者が運んできた可能性が高いらしい。

感染力が強いはしかは、手洗いやうがいだけでは予防ができない。唯一の有効な予防法は、ワクチンの接種。2回のワクチン接種により、麻疹の発症のリスクを最小限に抑えることができる。1回では免疫は十分ではない。

はしかワクチンは、1978年から定期接種となり、子どもへの接種が進められてきたが、当初は1回だけの接種だった。2回接種制度は、2006年から、1歳児と小学校入学前の幼児を対象に行われるようになった。

2007年に発生した10代〜20代の人を中心にしたはしかの流行を受けて、2008年度から2012年度の5年間に限っては、中学1年生と高校3年生相当年齢の人に追加で2回目のワクチンを接種する制度が導入された。

これに間に合わなかったのが、27歳以上の世代。42歳以上の世代はワクチンを接種する機会がなかったが、多くの人が自然感染して免疫が出来ているので比較的リスクが低い。

自然感染していたのは、当時はまだ感染者が多かったため。現在は、ワクチンで予防することで感染者が減り、結果自然感染がなくなり、ワクチンを打たないと免疫ができない。そのため一旦、はしかが流行すると簡単にかかってしまう。