マグロやカツオは、もちろん赤身魚。鮭との違いを見分けるには、焼き魚にしてみるとはっきりする。マグロやカツオは焼くと、白くなるが、鮭は赤いまま。
これは、マグロやカツオの赤の色素と鮭の色素は異なっているから。
マグロやカツオの赤い色素は、牛肉やブタ肉が赤もしくはピンクに見えるのと同じで、「ミオグロビン」という色素が含まれるから。ミオグロビンは血液中のヘモグロビンと似ていて酸素を筋肉の細胞に与える大事な仕事をしている。
一方、鮭の色素は、「アスタキサンチン」という熱に強い色素で、加熱しても白くならない。
松田聖子と松たか子さんがCMにでている富士フィルムの化粧品「アスタリフト」は、この「アスタキサンチン」を使ったもの。この色素には、抗酸化作用があるので、お肌に塗ることで皮膚の老化を防ぐことができる。
それでは、鮭自体が「アスタキサンチン」を体の中で作れるかというとそうではない。エサとなるエビやプランクトンに含まれる「アスタキサンチン」が体に蓄積されているだけ。
面白いのは、産卵の時期になると、メスは卵(イクラ)へ体内のアスタキサンチンを移行させる。それで、イクラは赤い色をしている。浅瀬に産みつけられた卵のDNAをその色素の抗酸化効果で紫外線から守る。
ところで、化粧品「アスタリフト」の「アスタキサンチン」は鮭由来ではなく、微生物(ヘマトコッカス藻)由来。
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