人が四つん這いになって、4足(?)で動こうと実際やってみると、最初右手を出すと、左足、左手、右足の順で出す動きになる。
ところが、速度を上げようとすると、両手をほとんど同時(わずかにどちらかが早くつく)に出し、今度は両足で地面を蹴って前に出す(これもわずかにどちらかが早い)を繰り返すことになる。
これは、サルが4足で走る時と同じ。
それでは、もともと4本足の犬ではどうかというと、速度によって4種類のパターンがあるという。遅い順から、
- 人が四つん這いになって遅めに動く時と同じで、右前足、左後ろ足、左前足、右後ろ足の順番で動かして進む。常に他の足は地面に着いている。
- 前後の右足をほぼ同時に前に出し、次に前後の左足をほぼ同時に前に出して進む。
- 左前足と右後ろ足、右前足と左後ろ足と対角線上の2本の足を同時に前に出して進む。
- 左前足、右前足、右後ろ足、左後ろ足の順番で前に出して速く走る。
「前足は前方に、後ろ足は後方にそれぞれ伸ばして走る」というのが当時の常識で、それまでの馬の走っている絵画もそうなっている。
ところが、イギリスの写真家エドワード・J・マイブリッジは、1878年にはカメラを12台並べ、疾走する馬の連続撮影を成功させ、そのような足の動きはないことを証明した。
また、この連続写真を見たトーマス・エジソンが感銘して「映画」を発明する契機となったといわれている。