水道水は塩素ガスもしくは次亜塩素酸ナトリウムで殺菌している。塩素ガスは水中に溶けるとすぐに、ほとんどが次亜塩素酸となる。
次亜塩素酸の強い酸化力に殺菌効果がある。実際、ppmレベルの低濃度でも殺菌効果がある。次亜塩素酸は、日光(紫外線)を当てるか、沸騰させると除くことができる。
次亜塩素酸は分解すると、塩酸と酸素になって水から出ていき、カルキが抜けた状態になる。光分解させるには、紫外線が必要で、蛍光灯では十分ではない。
バケツに置く時間だが、十分日光があたる条件なら1日が目安。日陰なら3日くらい置いておく。
実は、水道法で水道水に含まれる塩素は、0.1mg/L以上と決められている。この濃度は都道府県で異なっていて、東京都の場合、水質が悪いので、1mg/Lとかなり高め。というわけで、塩素が多く含まれている水道水の場合は、抜くのにも時間がかかることになる。
浄水器でも塩素は除けるが、魚の飼育には問題がある。浄水器は様々なイオンも除いてしまう。魚の排泄物は水中の細菌が分解してくれているが、この細菌の増殖にはこれらのイオンが必要になる。細菌が死ぬと、水質は突然悪くなり、結果魚は死ぬことになる。
他の方法として、カルキ抜きを利用する方法がある。この場合、カルキ抜きを投入してすぐに魚に与えることができる。カルキ抜きは自分で作るならハイポ(チオ硫酸ナトリウム)を10リットルバケツに0.25グラム、1~2粒程度溶かす。
カルキ抜き自体けっこう安いので、市販品が便利。バケツ一杯10Lで2mlいれて、すぐに魚を入れることができる。
高級魚を飼っていて、塩素量が気になるようなら、塩素チェッカーなるものもある(↓)。自分の家の水道水の塩素濃度も調べられるので便利。
ご自宅水道の水質を、知りたければ以前のBlogを参照ください(ココ)。
