トーテムポールとかトーテンポールというのをご存知だろうか。どこの学校や公園にもあったのだが、いつの間にか見なくなった。いったい、トーテムポールはどういう理由で多くの場所に立てられたのかしら?
トーテムポール(totem pole)は、もともと北アメリカ大陸の北西沿岸部に住む先住民が作って自分の家などに置いていたもの。
トーテムポールは、木の柱に先住民の神話や伝説に登場する怪物、先祖から伝えられた紋章、動物、魚、人の顔などを上下いくつか並べて彫像されたもの。宗教的な意味合いはあまりないようだ。これらの彫像で物語などを表現するという。
先住民は、トーテムポールをそのまま家の柱になったり、家の外に置いたり、さらに祖先の墓地に置いたりしていた。
そのようなものが、どうして日本の公園や学校にたくさんあったのだろうか?
調べてみると、日本では昭和30~40年代に小学校や中学校の美術や工作の時間に、また卒業記念制作として、トーテムポールが作られた。
また当時、西部劇映画やドラマが人気で、先住民のインディアン(今は差別用語)の集落にはトーテムポールがあって、テレビを通して、日本人は皆トーテムポールを知っていた。
当時は高度成長期で、木でできた電柱を新しくコンクリートに替えつつあった。余った木材の有効利用がトーテムポールだったらしい。
ところで、調べていると、大阪万博起源説というのもあった。たぶん、太陽の塔は大きなトーテムポールということかしら?