2018年2月14日水曜日
一酸化炭素中毒が危ないホントの理由
先日、福井市内でエンジンのかかった車が雪に埋もれていて、乗っていた人が死亡していたニュースが2つもありましたね。
車が雪に埋もれた状態で、エンジンをかけるのは危ない。雪でマフラーの排気口がふさがれると、排ガスが車内に入り込み、一酸化炭素中毒になる恐れがある。
一酸化炭素中毒が恐ろしいのは、無臭で全く気づかない。「サイレントキラー」と呼ばれて、めまいの後意識不明となり、最悪の場合、死に至る。
一酸化炭素は、燃焼時に酸素が足らずに二酸化炭素になれないためにできる。私たちが空気を呼吸すると、肺まで行った酸素が赤血球内の赤い成分であるヘモグロビンというタンパク質と結合する。
血管を伝って流れた赤血球は、この酸素を末梢の細胞まで送り届けるので、体全体のどの細胞も呼吸できる。
ところが、一酸化炭素があると、酸素とヘモグロビンの結合が阻害される。一酸化炭素は酸素よりもよりヘモグロビンに結合しやすいからだ。
その結果、身体中の細胞は酸欠状態になっていく。脳の細胞も同じで、酸欠になるとめまいや頭痛が起き、意識不明になる。
昔、練炭や火鉢を使った暖房の時代にはよく一酸化炭素中毒があった。最近にも、密閉した部屋の中で焼肉をやって一酸化炭素中毒で死亡した、ワカサギ釣りの人がテント内でバーナーを焚いていて死亡したというようなニュースもあった。
少し寒くても、換気するしか予防法はない。