ご家庭で、ご飯を食べ終わって「ごちそうさま」というのに対して、食事を作った人や親が返事するのになんというでしょうか?関西生まれの義母は、「よろしゅうおあがり」という。
これは、「満足されましたか」「きれいに食べましたね」「しっかり食べましたね」などの意味。
初めて聞く人には、もう食べ終わったのに「どうぞ食べ始めてください」という意味に聞こえて、変と思うかもしれませんね。食事の最初は、「いただきます」に対して、義母は「はい、どうぞ(召し上がれ)」もしくは「(ごゆっくり)どうぞ」という。
「よろしゅうおあがり」は、子供など目下の人にいうのかと最初思ったが、お客に対しても同じように「よろしゅうおあがり」でOKのようです。
私の実家では、「ごちそうさま」の後に必ず「美味しかった」と一言続けます。料理をした人への感謝や思いやりがこの言葉に込められているのだと思います。
実家で、「ごちそうさま」に対して、身内なら「はあい」としか言わないが、たぶん「どういたしまして」くらいの意味だと勝手に思っている。お客に対してなら「お粗末様でした」「お粗末さんでした」と謙譲用語になる。
ところで、静岡県、長野県では「ごちそうさま」ではなく「いただきました」というそうだ。過去形にして「終わったよ」という意味も兼ねているのかも。
英語で、「いただきます」や「ごちそうさま」は「Let's eat」「I am full」だ。もし「お粗末様でした」を直接訳して返事すると、そんな粗末な食べ物を食べさせたのかと怒り出すやもしれない。
食事のちょっとした言葉にも、感謝、慈悲や謙遜心などの日本人独特のこころがある。今後もこれらの習慣を大事にしたいものです。
山口ブログ
広島ブログ