2020年10月12日月曜日

新型コロナウイルスはお札やコインにも!?



オーストラリア政府系の研究機関の最近の発表によると,紙幣やコインに新型コロナウイルスは長い間残存するとのこと。

これは,すでに世界保健機関(WHO)が発表していて,「最長72時間残存する」と報告していましたが,それよりも長い結果になったとのこと。

オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)は,ガラスやビニール、ステンレススチール、紙幣、木綿の布の上に新型コロナウイルスを含んだ人工の粘液を載せ、ウイルスの生存時間を調べました。

その結果報告によると,木綿以外の表面には、いずれも28日後でもウイルスは残っていた。木綿では14日目までになくなった,とのこと。

実際の論文をみてみると(ココ),ウイルスがちょっとでも検出できるのはそうなんですが,この報道は大げさで説明不足です。

金属表面の場合,ウイルスが半数になるのは,1.8日,90%いなくなるのは5.96日となっていています。この数字は20度の気温の条件で,30度だとそれぞれ12.6時間と1.74日になります。

新型コロナウイルスでは,発症に必要なウイルス数(最小発症菌数)はまだわかっていないようですが,最小発症菌数を10万個とすると,くしゃみ一回で100万個くらいなので,感染者のくしゃみの10分の1を吸いこまないと感染しないわけです。

お札にウイルスが付いていたとしても,感染者がお札で鼻でもかまない限り,付着するウイルスの数は決して多くはないはず。

というわけで,ニュースは大げさだと思うので,そんなに心配しなくてもよいと思いますが,手洗いは頻繁にやった方が安全には思います。










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