2016年1月27日水曜日

キユーピーマヨネーズ賞味期限延長:実現の深いわけ

キユーピーマヨネーズの賞味期限が、3月出荷分から現在の10カ月から1年に延びることになった。たった2ヶ月だが、半世紀ぶりの快挙だという。

キユーピーがマヨネーズを売り出したのは1925(大正14)年。当時は瓶詰で、賞味期限は1年だった。そう、マヨネーズは、卵、食用油と酢で出来ていて、酸性なので元々細菌やかびが生えにくい保存食なのだ。

瓶だと、スプーンを使う面倒があり、58年から現在のようなポリエチレン製のボトル容器に変わった。

ところが、ポリエチレンは空気中の酸素を通すため、期限は7カ月に短くなってしまった。案外ポリエチレンは酸素を通す。酸素を通さないようにするため、食品によっては容器の内面にアルミを貼っているものを見たことがないだろうか?

食品をムダに捨てる「食品ロス」は、日本で年間500万~800万トンと言われている。この中には家庭内ストックの賞味期間切れによる廃棄分も含まれている。

企業としては、賞味期間延長は自社の商品出荷までの在庫調整がしやすくなるだけでなく、賞味期間切れで廃棄されないようにでき、社会貢献にもなる。また、災害などの時にも、少しでも長く保存できる商品がのぞましい。

キユーピーは、これまでも保存時間を長くする努力をやってきている。マヨネーズを容器に充填後、ボトル口部に残った空気を窒素で置換させた。また、酸素吸収層を含む多層容器の「酸素吸収ボトル」を採用した。これらで、以前に 賞味期間を7ヵ月から10ヵ月に延長している。

今回、さらに製造工程中の酸素を減らし、賞味期間をついに12ヵ月に延長することに成功したというわけだ。

最初、たった2ヶ月かと思ったが、その努力は見張るものがある。それでも、瓶で1年もつのだから、もっと長く保存できるものを目指してもらいたいと、エールを送りたい。


キューピーマヨネーズ

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