2016年5月18日水曜日

市販のアリ退治薬、どれがよいか?(保存版)

暖かくなってアリが活発化してきた。部屋の中になにか甘いものを置いておくと、アリの行列ができることもある。

庭の草を刈っていると、アリに咬まれることがあって、繰り返しているうちにアリアレルギーになった。咬まれると1週間ほど腫れるので、できれば退治したい。

最近は、ホームセンターにもアリ専門の退治する薬がいくつも売っているが、どれがよいのか、成分から調べてみた。

長文で途中退屈かもしれませんので、飛ばして結論をどうぞ。

【アリの巣コロリ(アース製薬)】
有効成分は、ヒドラメチルノン。コンバットにも使われていて、ゴキブリにも効く。昆虫細胞のミトコンドリアにおける電子伝達系を阻害する毒。アリの巣に持ち帰らせるので、他のアリも退治できる。人には毒性が低いが、金魚などの魚には毒なので注意が必要。

スーパーアリの巣コロリ(アース製薬)】
アミメアリのようにな吸蜜性のアリは、「アリの巣コロリ」の顆粒を持ち帰らない。その場で蜜を吸うだけ。そこで顆粒成分と別に、ジノテフランが入った蜜がケースの中に入っている。ジノテフランはネオニコチノイド系殺虫剤で、昆虫の神経系のニコチン性アセチルコリン受容体に結合する毒。

アリアースW(アース製薬)】
スプレー式で、見つけたアリの巣の周りや中にかける。「アリアースW」の有効性分はピレトリン、トランスフルトリン(ピレスロイド系)。これらピレスロイドは、除虫菊の殺虫成分で、昆虫以外に両生類・爬虫類の神経細胞上の受容体に作用する神経毒。人には毒性が低い。

アリの巣徹底消滅中(アース製薬)】
シャワー式でアリの巣や通り道にまく。有効成分は、ジノテフラン。撒くだけで、巣の中のアリも巣の周りのアリも全滅。薬剤に直接触れたアリも微粒子ゼリーを食べたアリも「接触+食毒作用」のW効果で退治。

カダン アリ全滅 シャワー液(フマキラー)】
シャワー式でアリの巣や通り道にまく。有効成分はフィプロニルで、神経伝達物質であるGABAの作用を阻害することで、広く昆虫に効果があり、農薬に使われている。巣の仲間同士で触れ合うというアリの習性によってどんどん広がり、巣ごと駆除できる。

アリカダン ウルトラ巣のアリ退治(フマキラー)】
ケースになっていて、アリの巣のそばに置く。有効成分はフィプロニル。マッシュポテト、煮干粉、水飴がと配合されていて、巣に持ち帰ったアリが、仲間と分け合うことで巣全体に効きめが広がる。

アリカダン粉剤(フマキラー)】
粉剤をアリの巣のそばに撒いたり、家への侵入経路に撒く。有効成分はピレトリンで、ピレスロイド系の薬剤。粉剤は、水をはじくシリコーンオイルで特殊コーティングしていて雨に強くしてある。水をまくことが多い花壇まわりにも有効。

アリアトール(住友化学園芸)】
これも粉末タイプでアリの巣のそばに撒く。有効成分はアセフェートで、有機リン系の農薬殺虫剤。例の毒入り餃子事件のメタミドフォスや農薬としてオルトランという商品名で売られているもの。成分は示されていないが、水飴のようなものと混ぜたもので、アリは巣に持ち帰るのだろう。

住友化学園芸から他に、他のメーカーと同じようなパッケージタイプ(アリアトールハウス巣ごと退治)、シャワータイプ(アリアトール巣ごとシャワー)などがある。

他にも、いくつかのメーカーがアリ退治薬を販売している。ホウ酸、砂糖を混ぜた簡単製法のものもあったりした。殺虫成分を見る限り、昆虫だけに主に効果があって、人には影響が少ない、人にやさしいのはアース製薬の商品といえる。

ただ、その場合であっても、影響はゼロではないので、空気中に散乱して吸い込みやすいスプレータイプやシャワータイプを使うのは、体調が悪い場合には避けた方がよいだろう。また、触った後の手洗も大切。

最後に、ゴキブリ用のスプレーを持って入れば、アリにも効果があるし、その逆も使えるということは今回調べて初めてわかったことだ。


アリの巣コロリ
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