「従容」は、「弓道場では、従容たる態度で振舞うべき」とか、「従容 たる立ち居振る舞いで臨むべし」「その神社境内は、従容たる雰囲気に満ちあふれていた」などという使い方をする。
「ゆったりと落ち着いているさま」「 慌てず騒がず、運命を受け入れるような態度」というような意味。
「従容」の読みは、「しょうよう」。
四字熟語にも組み込まれていて、「従容自若」は、「 慌てず騒がず、心に余裕を持って構えている様」という意味。「従容無心」も似たような意味。
また、「従容就義」というのは、「落ち着いた気持ちで、正義を貫くために恐れることなく命を投げ出すこと」。「従容不迫」は気持ちが落ち着いていて何事にも動じないこと」。
いずれも英語で表現するのがむつかしく、昔の日本人が好んだ、人として理想とする態度を表す言葉なんでしょうね。「安政6年、吉田松陰は従容として処刑場へ向かい、死に際しても平静かつ潔く振る舞い、周りの人はこれに感激したという」というようなのが好きなんですね。