健康のために使っていたはずの加湿器でたくさんの人が亡くなる事故が韓国で起こっている。他国のこととはいえ、日本でも多くの家庭に加湿器がある時代、どうしてそんなことになったか心配なところだ。
加湿器は中に入っている水タンクから水分の蒸気を出すことで、空気の乾燥から喉や肌を守る健康器具。インフルエンザや花粉症も防いでくれる。わが家でもだいぶ前から使っている必須アイテム。水タンク周辺はカビや細菌が発生しやすく、常に清掃しないと空気中にバラまかれる問題がある。
韓国では、加湿器の水タンクにいれる殺菌剤が大人気だった。ところが、この殺菌剤に含まれていた有害物質を吸い込んだ多くの乳幼児や母親などが肺を損傷する被害を受けた。
韓国政府は2011年に殺菌剤と肺の損傷との因果関係を認定し、これまでに221人が被害を受け、そのうち95人が死亡したとしている。被害者団体は、1,500人以上が死傷していると主張している。
有害物質とされているのは、PHMG (ポリヘキサメチレングアニジン)で、新しい化合物のため、その効果などはあまり知られていなかった。細菌の細胞膜を破壊する効果があるという。人が吸った場合、肺胞が破壊されるのだろう。肺胞は破壊されると修復されない。
日本でも加湿器の水タンクにいれる殺菌剤は売られている。調べてみると、ユーカリエキス、ニームエキス、大豆エキスなど天然由来成分が用いられていて、たぶん大丈夫と思う。
ファブリーズなどの消臭殺菌成分も同じようなものを含んでいる。布団を消毒できるという無茶なCMは論外だが、殺菌できるということは、我々の細胞も殺すことが十分考えられるので、使うなら多量の使用は避けましょう。
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