2016年2月1日月曜日

そうだったのか:「猫舌」のウソとホント

知り合いには、「猫舌」で熱い食べ物や飲み物が苦手という人が少なからずいる。

実は、人によって舌の構造はもちろん変わらない。熱に対する感受性も個人差かというと、そうでもない。ガマン強いというような問題でもない。

結論からいうと、猫舌の人は、舌の使い方に問題があるだけという。

脳の中の方から来る三叉神経は上あご、目、下あごの3つに分かれて顔全体に広がっているが、その一部は舌神経になっている。舌に入っている神経は複雑に分布していて、舌の先は熱さに敏感だが、舌の奥の方は熱さを感じにくい。

猫舌の人は、敏感な舌先で熱いものに直接触れてしまうのが問題。一方、猫舌でない人は、前歯で舌の先を無意識に保護して、舌を丸めて舌の奥の方に取り込むように食べるようにしている。

人は生まれた時は猫舌で、熱いものを食べる間に無意識に工夫・学習していくのだが、必ずしもすべての人ができるようになるわけでなく、そのような人が猫舌になる。

面白いのは、両親が猫舌だと、子供も猫舌になる。食卓に上がる料理がいつも熱くないので、学習する機会がないからだ。大人になってからはすでに学習できないらしい。

さて、猫舌というくらいだから、ネコは本当に猫舌かというと、そうではない。うちにいたネコは熱いご飯でもしっかり食べていた。ところで、猫が温度を感じるのは「舌」ではなく「鼻」。というわけで、ネコは猫舌でない。


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