2019年12月10日火曜日

これで分かった:飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸 そしてダイエット



先日の油の続き。

動物油に多い飽和脂肪酸と,植物油に多い不飽和脂肪酸については説明しました。

バターやラードなど動物油は常温で固まっているのに対して,植物油は液体状です。動物油を取りすぎると血管を詰まらせて,心筋梗塞などを起こすことになります。ここで,魚は動物ですが,油は不飽和脂肪酸なので液体状。

一方,植物油でもココナッツ油のように飽和脂肪酸を多く持っていて常温で固まるものもあります。

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の違いは,化学的にはその疎水構造のアシル基に二重結合があるかないか。

オメガ3の脂肪酸とかオメガ6の脂肪酸という言い方がありますが,その二重結合がアシル基の末端からどの位置にあるかで決まります。3番目にあるとオメガ3,6番目にあるとオメガ6,9番目にあるとオメガ9。

二重結合が2つ以上ある不飽和脂肪酸は,私たちの体内では作れないが必要なものなので,必須脂肪酸と言います。

必須脂肪酸には,オメガ9脂肪酸のオレイン酸,オメガ6脂肪酸のリノール酸、オメガ3脂肪酸のα-リノレン酸,EPA,DHAなどがあります。EPA,DHAは魚油に多く含まれ,母乳にも含まれています。

二重結合を持つ不飽和脂肪酸は酸化されやすく,過酸化脂肪酸になります。前に書いたように天ぷら油を繰り返し使うと茶色くなって匂いが出て劣化するのは,この酸化が原因。

油は摂取すると,体を動かすエネルギーとして使われるだけでなく,細胞膜の成分としても使われるので,油を摂らないと体調を崩すことになります。

厚生省の推奨によると,成人で1日に必要なエネルギーの20~30%ほどを脂質からとるのがよいとのことで,1日2,000kcal必要な人では脂質はおよそ55gになります。

摂取する脂質を,飽和脂肪酸,オメガ6不飽和脂肪酸,オメガ3不飽和脂肪酸でバランスよく摂らないといけません。

成人で一日に,オメガ6が8g,オメガ3が2g,残り45gが飽和脂肪酸の割合が推奨とのこと。オメガ9の摂取量については,体内で作ることができるので,はっきり言及されていません。

それぞれの脂肪酸を多く含んでいる食品や油ですが,
  • 飽和脂肪酸は,牛、豚、羊といった肉、鶏肉、卵、バター、ラード、乳脂肪の含まれる牛乳、チーズ、アイスクリームなど
  • オメガ9不飽和脂肪酸は,オリーブオイル、菜種油、米油,アボカドオイル、アルガンオイル、カメリアオイルなど。
  • オメガ6不飽和脂肪酸は,コーン油,べに花油、グレープシードオイル、ゴマ油など。
  • オメガ3不飽和脂肪酸は,亜麻仁オイル、えごま油,青魚など。

飽和脂肪酸とオメガ9は,体内で作ることができる脂肪酸で,オメガ6とオメガ3を意識して摂取する必要があります。

上に書いたように,一日必要量はオメガ6が8g,オメガ3が2g,残り45gですが,それぞれの油は一種類だけの不飽和脂肪酸を含んでいるわけではなく,例えば,キャノラー油は,オメガ9,オメガ6とオメガ3の比率が10 :22 :62になっています。

という訳で,摂取した油の種類を計算すれば良いのですが,現実には難しいでしょう。

日本人一般には,オメガ6は過剰に摂っていて,オメガ3が不足しているので,オメガ3を積極的に摂るようにしましょう。

ただ,オメガ3は熱に弱いので,魚の油から摂ろうとしたら火を通さず刺身やお寿司などで食べるしかありません。

オメガ3は熱を与えないで摂取するのが正解。小さじ1/2杯の亜麻仁オイルやえごま油をそのまま摂取するのが,最近ブームになっているのは,そういう訳です。

NHK「ガッテン」でも,以前に亜麻仁オイルやえごま油を摂取すると,中性脂肪の値が改善し,ダイエット効果があり,アレルギー性疾患の改善 ・動脈硬化・脳梗塞・心筋梗塞・高血圧などの予防の効果 ・美肌効果 ・アンチエイジング効果が期待できるとのこと。