2014年8月27日水曜日

MERS が指定感染症に 今後警戒が必要

今月、厚労省は、中東呼吸器症候群(以降、MERS)を指定感染症に指定した。指定感染症になると、医者がMERS患者と判断した場合は、保健所などに届ける必要がある。最近では、2013年4月26日に鳥インフルエンザA(H7N9)が指定感染症に指定されている。

MERS (Middle East Respiratory Syndrome Coronavirus)は、2012年に初めて確認されたウイルス性の感染症。原因となるウイルスはMERSコロナウイルスで、2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の原因となったのもコロナウイルスの仲間。

MERSは、その名前のとおり、主としてアラビア半島諸国など中東地域で患者が報告されているが、中東に行って感染したヨーロッパ、アメリカやアジアの患者が報告されている。日本にも時間の問題で入ってくるということで、今回指定感染症になったわけだ。

MERSに感染すると、発熱、せき、息切れなどの症状が現れ、下痢などの消化器症状を伴う場合もある。特に高齢者や糖尿病、慢性肺疾患、免疫不全などの基礎疾患のある人では重症化する傾向があるという。

現在、MERSに対するワクチンや特異的な治療法はない。人がどのようにしてMERSに感染するかも、まだ正確には分かっていない。人から人に感染すると考えられている。MERSコロナウイルスと同じウイルスが、中東のヒトコブラクダから分離されていることから、ラクダがMERSウイルスの感染源動物として最も有力視されている。

MERS




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