捜索現場では、多くの災害救助犬が活躍している。かつて捨て犬だった雑種の「夢之丞(ゆめのすけ)」(雄、3歳)もその一匹。
2010年11月、生後3〜4カ月だった夢之丞は、広島県動物愛護センターのガス室前にぽつんと置かれたケージの中でおびえていた。ガス室が満杯になり、殺処分が延期されたところだった。偶然センターを訪れていた、NPO「ピースウィンズ・ジャパン」のスタッフが救った。
その後、夢之丞は、被災地での行方不明者の救出の訓練を受けてきて、今回初出動となった。20日に押し潰された家屋から1人の遺体を見つけて立派な仕事をした。奇跡的に命を助けられた犬が人命救助をしたというわけだ。
今回の災害では、23日までの4日間で夢之丞を含め、延べ約80匹の救助犬が活動しているという。