2014年8月10日日曜日

ドーナツ、ホットケーキに含まれるアルミニウムは大丈夫?

アルミニウムが認知症やアルツハイマー病の原因であるということで、アルミの鍋や飲料の缶はよくないということを聞いたことはないだろうか。

ホットケーキ、焼き菓子、蒸しパン、ドーナツなどを作るのに使うベーキングパウダー(ふくらし粉)にもアルミニウムはミョウバンという形で含まれている。ミョウバンの成分は硫酸アルミニウム。(最近はアルミフリーのベーキングパウダーも売っている)

1970年代に、透析患者に認知症が発生し薬剤中のアルミニウムが原因ではないかとする説が浮上した。また、飲料水中のアルミニウム濃度が高い地域においてアルツハイマー病の発症率が高いとの報告なども、アルミニウムがアルツハイマー病原因説を支持した。

しかし、現在では、アルミニウムは認知症やアルツハイマー病の原因とは考えられていない。厚労省の「アルミニウムに関する情報」(ココ)でも、関連は認められないとしている。

しかし、動物実験では、アルミニウムを多量に投与したときに腎臓や膀胱への影響や握力の低下などが認められていて、無毒というわけではない。

厚労省の同じサイトによれば、人が一生涯摂取し続けても健康への悪影響がないと推定される暫定的な許容量として、一週間当たり、体重1kg、2mgという値が設定されている。

アルミニウムは地球で最も大量に存在する金属なので、土壌にも多く含まれ、日頃食べる野菜や飲料にも必ず含まれている。アルミ鍋を使っていても、通常の生活で摂取するアルミニウム量は上記の許容量より十分低い。

ただし、低学年の子どもの場合、ベーキングパウダーを使ったパンや菓子の摂取量が多いため許容量を越える場合が出てくるので注意が必要。ホットケーキ1枚でアルミ約27mg。体重14kg以下の子どもにとっては、1枚のホットケーキは許容量を越える計算になる。


アルミフリー



アルミフリーのベーキングパウダー

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