2017年2月25日土曜日

金正男殺害した「VXガス」とは?

金正男(キム・ジョンナム)氏がマレーシアで殺害された事件で使われた猛毒 「VXガス」というのは、どのようなものかしら?

2月13日、クアラルンプール国際空港で、北朝鮮の前最高指導者・金正日主席の長男の金正男氏が北朝鮮工作員と思われる女2人に殺害された。

公開されたビデオによると、女1人が正男氏の後ろから、両手で毒を顔につけたように見える。5秒で犯行は終わっている。その後30分後に正男氏が亡くなっていた。

「VXガス」は、殺虫剤の開発過程でできたもので、化学兵器に使われる最強の猛毒。10mgが致死量。

オウム事件で使われた「サリン」などと同様、神経マヒを起こす。具体的には神経伝達物質アセチルコリンを分解するコリンエステラーゼの阻害剤で、神経伝達が正常にいかず、呼吸困難になり心臓を止める。。

「ガス」という名前が付いているが、揮発性はない。兵器にするときにガス状にして用いるから、「ガス」と呼ばれる。毒は皮膚からでも体内に入る。今回はクリーム状にしたものを金正男氏の顔に塗ったようだ。

素手で毒を塗った女は、すぐに手を洗いに行っていた。手からでも毒は体内に入るので、最初に解毒剤を飲んでから触ったのだと思う。オウム事件でも、この種の解毒剤で多くの人が助かっている。


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