2013年7月5日金曜日

ハイブリッドとイノブタとキメラ

先日、ハイブリッドはイノブタを意味するラテン語のHybridaが語源と書いた。生物学ではハイブリッドは、種間もしくは種内の雑種のこと。基本的に種間雑種は子供はできるが、第2世代はできない。(ライオンとトラの間で生まれたライガーや雌馬と雄ロバの間で生まれたラバは種間ハイブリッドで、第2世代はできない。)イノブタもそうかしら?と疑問のままで終わったが、そもそもブタとイノシシは同種なのか別種なのか? 調べてみると、イノシシを人の手で家畜化したのがブタとのことで同種ということになる。最近、福島原発事故で養豚場からブタが逃げて野生化し、イノシシと交雑してイノブタが増えているというニュースがあった。イノシシが元祖なのだから、ブタからみれば先祖に戻っていることになる。

もう一つ生物学用語で、キメラというのがある。同一個体内に別種の組織、細胞、もしくは遺伝子が混ざっているものをいう。ギリシャ神話のキマイラに由来する。キマイラは、ライオンの頭、ヤギの胴体、毒蛇の尻尾を持つ怪物のこと。実は植物では、キメラは園芸や農業で日常のように使われている。接ぎ木がそれで、キュウリを育てるのに、その台木は根張りのよいカボチャを使う。他にもジャガイモの細胞とトマトの細胞を細胞融合させて成長させる細胞工学を用いたポマトなんかもキメラ。







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