大阪府茨木市教委は4日、市立小学校の理科の男性教諭(63)が授業中、4年生の児童28人に校内で栽培しているヒョウタンの実を食べさせ、このうち17人が嘔吐するなど食中毒症状を起こしたと発表した。府によると、実に含まれる「ククルビタシン類」という苦み成分が原因とみられるという。 発表によると、教諭は2日の2時間目から6時間目にかけて、4年生5クラスの授業で、希望した児童に実を切って食べさせた。児童らは嘔吐や腹痛、下痢などの症状が出て、3人が病院で治療を受けた。(2013年7月5日 読売新聞)
ククルビタシンは,ウリ科植物(ゴーヤ,ユウガオ,スイカ,キュウリ)に広く含まれているが、通常その含量は少なく、苦味を感じない。しかし、ククルビタシンを多く産生する実が、一つの苗から苦味のない実に交じってできることがある。これを摂取すると、数十分から数時間後に嘔吐、激しい下痢を引き起こす。
苦みは動物が毒物を避けるために発達した感覚 との話もある。良薬口に苦しというが、あまりに苦いのは我慢してはいけないということだろう。ちなみに、デナトリウムという史上最強の苦み物質があるが、幼児の誤飲防止のために、洗剤や不凍液などに少量混入させたり、幼児用の玩具に塗布したりしてある。