2019年10月24日木曜日

老眼が改善する簡単な方法



老眼は,老化のため水晶体の弾力性が弱くなり,かつ水晶体自体が薄くなって,近いものを見るとき網膜にピントが合わず,ぼやけて見えること。

凸レンズの老眼鏡をかけることで,網膜にピントを合わせればはっきり見えるようになります。老眼は加齢が進むと進行するので,だんだん分厚い凸レンズの老眼鏡が必要になってきます。

「モノを見る」のは,網膜に映った像が視神経で脳まで伝達され,脳で処理される結果です。網膜に映った像がそのまま脳で画像化されるのではなく,様々な補正が行われます。

網膜には盲点と呼ばれる光を感じない場所があります。下の図の2点のうち右側の点を片目で見ながら,距離を変えていくと左の点が見えないところが出てきます。ここが盲点です。

(点の間が6センチくらい離れるようにしてください。小さなモニターで難しければ,ノートに描いて見てください)





次に下の図のように,左の点を通る縦線を引いて,同じように右側の点を片目で見ながら,距離を変えていきます。この場合,左の点は盲点のところで見えなくなって縦線の中央が欠けるはずですね。



ところが,距離を変えていっても,縦線は欠けることはありません。

それは,脳でこの欠けた部分を補って見てしまうからです。

このように眼球で見た像は脳で補正されるわけです。この脳での補正の働きを鍛えれば,眼球でぼやけて見える像も脳では鮮明に見えるようにできるかもしれません。

この原理で,ぼやけた像を見て脳を鍛えようというのが,「ガボール・パッチ」トレーニング。

ホログラフィーの発明で,ノーベル物理学賞を受賞したイギリスの物理学者デニス・ガボールが考案したぼけた縞模様が「ガボール・パッチ」。

下の模様のうち同じものを選ぶという単純な訓練で,脳を鍛えることで,老眼が改善するというわけです。

ぼやけたものを見るだけなので,何も「ガボール・パッチ」を使わなくても,老眼鏡無しでぼやけたものを頑張って見るだけでも同じ効果があるではないでしょうか。





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