日本全体で手足口病が爆発的に流行している。山口県も昨日警報発令された。山口県で、6月以降に増加し始め、定点あたり報告数がには9.62人となり、警報の開始基準の5人を越えた。これは、過去5年間で2番目の多さ。流行期である夏にかけて、今後さらに感染の拡大が予想される。
手足口病は, 病名のとおり手の平、足の裏、口内に痛みを伴う水疱が発生するウイルス病。夏場に発生し「あせも」に間違われることもある。乳幼児によく見られるが、成人もかかる。
場合によっては、高熱、頭痛、嘔吐などの症状もある。髄膜炎や脳炎といった合併症で重症化することもある。98年台湾では、手足口病で急性脳炎を併発した小児が78人死亡した。日本でも乳幼児の死亡例がある。
咳やくしゃみによる飛沫感染や、水疱の内容物や便に排出されたウイルスが、手などを介して、口や目などの粘膜に入って感染する。感染から発症までの期間は3日から5日程度。
手足口病に有効なワクチンはなく、有効な治療薬もない。普通は1週間ほどで治る。
感染予防には、手洗を徹底すること。特に食事の前、排便後、オムツ交換後には石けんで手をよく洗う。またタオルを共用しないこと。たくさんの人と接したあとは、手洗と同時にうがいをする。感染したら、飛沫感染で広げないようにする。
症状が治まっても2~4週間は便の中にウイルスが排泄されるので、注意が必要。