2015年6月21日日曜日

植物性と動物性食品のアク 体によいか悪いか?

今まで、料理や食品で灰汁(アク)というのは、できるだけ除くものと考えられていた。ところが、現在はアクは体によいもの考えられるようになって、180度変わってしまった。

例えば、最近の健康食品や機能性食品にポリフェノールというのが含まれている。脂肪分解効果があると言われる黒烏龍茶の茶カテキン、コーヒーの苦み成分クロロゲン酸、もちろん赤ワインの苦みもポリフェノールだ。

ポリフェノールは最初、抗酸化効果があるので、抗ガン効果、老化防止効果などがあるということで、注目を浴びたが、最近は脂肪分解効果の方が宣伝されている。(この効果は少々あるが、副作用に気をつけないといけない。(以前のBlog参照ココ)。

植物のアクには、ポリフェノール以外にも体によくないアブナイ「アク」もある(以前のBlog参照ココ)。

一方、動物にもアクはある。肉や魚介類を煮た時、白や茶色の泡(アク)が浮いてくるのはご存知のとおり。これは食品から水に溶け出したタンパク質が熱変性で凝固したもので、玉杓子などですくい取り捨ててますよね。

しゃぶしゃぶなんかでも途中でアクを除かないと肉にいっぱい付いてくる。舌触りもあまりよくないし、不快なもの。

この変性タンパク質はさらに、癖のある味・臭いを持つ様々な成分も吸着する。それでは、アクは徹底的に除けばよいかというと、そうではない。脂やうまみ成分もアクといっしょに出ることも多いので、必要以上に取らない方がよい。

それどころか、イタリア料理では、肉のアクを加えて個性のある料理に仕上げる方法もあるという。鹿児島、宮崎など南九州には「あくまき」といって、アク(こちらは灰の汁だが、やっぱりアク)で餅米を炊いて作ったおいしい和菓子もある(↓)。

アクを知ってアクをうまく利用できる方法はこれからも増えると思う。

あくまき





広島ブログ