2015年6月26日金曜日

案外知らない切ったリンゴが変色する理由 対策

リンゴを切ったあと、放っておくとすぐに色が変わるのはご存知のとおり。バナナ、ナシ、モモ、アボカド、野菜ならナス、ジャガイモ、レンコン、レタス、キャベツ、ゴボウなどで色が変わる。

変色する理由は、リンゴに含まれるポリフェノールが、切られたところで空気に触れるので、酵素で酸化されて変色する。ポリフェノールとしてはクロロゲン酸やエピカテキンなどがある。変色しない果物はポリフェノール含量が少ないため。

もともと、ポリフェノールは植物が病原菌やカビなどの攻撃に対抗するためにあると考えられている。

リンゴを切ったあと、色が変わるのを防ぐには、薄い塩水やレモン汁に浸けて、ポリフェノールを酸化する酵素のはたらきを抑える方法がある。

売っているリンゴジュースが変色しないのも、酸化防止剤として微量のビタミンCが入っているため。上の塩水やレモン汁と同じ原理。

実は、よく切れる包丁で切れば、なにもしなくても変色はしにくくなる。ポリフェノールとその酸化酵素は、リンゴ細胞の別々の場所にあるが、切ったりジュースにすると細胞が壊れていっしょになり、この状態で空気にふれると、ポリフェノールが酵素により酸化され色が変わる。

切った後、ラップなどで包んで空気に触れないようにしたり、冷蔵庫に入れて冷やすことで酵素の反応を遅らせることでも、変色を遅らせるのに有効。

ところで、スーパーやコンビニで売られている市販のカット野菜は変色が起こりにくい。これは塩素系の漂白剤で処理しているから。これ以外にも酸化防止剤などもたくさん使われていて、食べる時は、よく水洗いした方がよい。

余談:ビタミンCは、健康食品の錠剤(こちらは増量剤が入っている)とは別に食品用に粉末で売られていて、かなり安い。酸化防止なら耳かき一杯(10mg)以下で効果がある。手元に持っていると、そのままビタミン補給もできるし案外便利(↓)。


セザンヌ1



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