2018年2月20日火曜日
マーガリンがアブない!?:トランス脂肪酸
このBlogでも何度か、トランス脂肪酸について書いていますが、やっと日本でも規制に動き始めたようです。
乳業大手が相次いでマーガリンの定番商品をリニューアルし、トランス脂肪酸を多く含む油脂の使用を取りやめることになった。
マーガリンは植物油なので本来サラダ油のように液体状になっていて、バターのように固まることはない。それを固めるために高熱処理、水素添加処理する。この処理の時にトランス脂肪酸ができてしまう。
トランス脂肪酸は、本来体の中では分解ができない脂肪で、血液中の悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らす働きがあるため、心筋梗塞や狭心症のリスクを増加させ、肥満を発症させる。認知症の悪化にも関係がある。
また、アレルギー疾患を増加させ、胎児の体重減少、流産、死産を生じさせる可能性があること、また、母乳を通じた乳児へのトランス脂肪酸の移行が研究等で確認されている。
日本以外の先進国の多くで、トランス脂肪酸の使用は制限されている。中国でさえ、トランス脂肪酸の食品含有量表示を義務付けている。米国では、トランス脂肪酸を多く含むマーガリンは販売禁止となっている。
日本の農林水産省は未だに積極的な対応はしていない。ところが、ここにきて、マーガリンの大手メーカーが自主規制を始めた。
明治の「コーンソフト」、雪印メグミルクの「ネオソフト」などがトランス脂肪酸量を減らすことになった。米国から20年遅れてのことで、遅すぎる対応だ。