2013年10月18日金曜日

4600万年前の蚊の化石に動物の血液

米国で30年前に見つかった約4600万年前の蚊の化石に、動物から吸った血液とみられる成分が残っていたと、米スミソニアン自然史博物館などの研究チームが14日、米科学アカデミー紀要に発表した。

蚊の化石から動物の血液の成分が検出されたのは世界で初めてだが、遺伝情報を含むDNAは見つからず、何の動物の血液かは不明という。研究チームは1980年代前半に米モンタナ州で見つかった蚊の化石を再調査し、エックス線などで分析した。その結果、メスの蚊の化石から、血液中で酸素を運ぶたんぱく質ヘモグロビンの成分である鉄や有機物を見つけた。

1993年にヒットした米映画「ジュラシックパーク」では、琥珀(こはく)に閉じこめられた蚊から恐竜の血液のDNAを取り出し、恐竜を再生する場面が描かれていた。同博物館によると、DNAは約500年で半分が壊れるため、今回の化石より古い恐竜時代の蚊の化石に完全なDNAが残っている可能性はほとんどないという。この古代蚊が、鳥の血液を吸う蚊科に属する現代種に似ていることから、腹部に入っているのは鳥の血液である可能性があるという。
(2013年10月16日 読売新聞)(AFPBB News)



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