2013年10月17日木曜日

水銀の体温計・血圧計、2020年まで WHOが指針

世界保健機関(WHO)は11日、水銀を使った体温計と血圧計の使用を2020年までにやめるとする指針をまとめたと発表した。10日に熊本で採択された「水銀に関する水俣条約」の趣旨に合わせ、世界で「水銀を使わない医療」の確立を目指すという。

水俣条約は水銀を使った計測機器の製造、輸入、輸出について、20年までの原則禁止を定めた。途上国にはさらに10年間の延長が認められるが、WHOは条約で各国が作成するよう定めた水銀規制計画で、電子式体温計などに切り替える施策を盛り込むよう求めるという。

水銀の計測機器は安価で信頼性が高いため病院などで幅広く使われ、特に途上国では主力だ。WHOのマーガレット・チャン事務局長は「条約の署名で水銀の悲惨な健康的影響から世界を永遠に守る長い道のりに立った」と述べ、各国の協調した取り組みを促した。(朝日新聞)

「水銀に関する水俣条約」:水銀の使用や輸出入、排出などを包括的に規制する「水銀に関する水俣条約」が10日、熊本県水俣市から熊本市に会場を移した国連環境計画(UNEP)の外交会議で採択された。世界で最も深刻な水銀被害と言われる水俣病が公式確認されて57年。水銀の取り扱いを世界的に規制する法的な枠組みが日本で誕生した。

体温計、血圧計だけでなく、水銀を使っている電池や蛍光灯なども使用とともに、輸出入が禁止されることになる。





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