2017年9月25日月曜日

ひらがなの「あ」を連続で速く書き続けると、、あら不思議!



ひらがなの「あ」を連続で速く書き続けると、たいていの人は「あ」ではなくて、途中で「お」を書いてしまう。

ぜひ、紙と鉛筆を持って試してみてください。たぶん、10個も「あ」を書けば、「お」が現れるでしょう。他の文字も出てくるかもしれません。

この不思議な現象は、漢字でもよく、「数」という文字を続けて早く書くと「類」になったりする。また、「大」が「木」になる。漢字は漢字になるとは限らず、「九」を続けて早く書くと「れ」なる。

この現象を「急速反復書字スリップ」とか単に「書字スリップ」という。「お」「す」「ぬ」「む」などの文字でも試してみてください。

「書字スリップ」はどうして起こるのかしら?

文字を書く時、それほど意識せずに書いている。これは、「熟練運動記憶」というものが学習されているからで、小脳から手指へ送る信号は無意識のうちに文字を書く行為になっている。

一方、大脳内では文字がどのような書き順か、形はどうなっているかを考えて文字を書こうとすることも同時に行っていて、こちらも手指に信号を送る。書く速度を早くしていくと、この2つの脳内での信号が整理できなくなり、間違った「お」などになってしまう。

「書字スリップ」が起こらない人は、大脳の制御が強く集中力がある人なのかも。

単純作業の仕事の場合、ミスが起こりやすくなる原因も「スリップ」が起こるから。これを避けるには、途中に複雑な仕事を入れたり、単純作業の中にないような体の動きを取り入れることが有効。




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