8月初旬、全身が真っ白なキリンの母親と赤ちゃんがケニアの保護区で見つかった。なかなか珍しいらしい。
普通、このような白くなる動物は、例えばクジラ、ワニ、ヘビなどでもあり、体の色素のメラニンを合成するのに関わる酵素の遺伝子が働かない、いわゆる「アルビノ」。実験用の白いマウスやウサギもアルビノだし、ウーパールーパーもアルビノ。
白いライオンやトラというのもあるが、こちらはアルビノではなくて、「白変種」。白変種というのは、皮膚の細胞は色素を作ることができないが、その他の器官は色素を作ることができる。これに対してアルビノでは、色素合成の遺伝子がないのですべての器官で色素を作り出すことができない。
このため、アルビノの動物の目を見るとピンク色をしているが、白変種の場合、目は黒い。
ちなみに、白人の目がブルーなのは、メラニン色素には種類があって、ユーメラニンが多いと青くなる。人でもアルビノはあって、目の色は血管の色でピンク色になる。
本題に戻ると、ケニアで見つかった白いキリンの母親と赤ちゃんは、白変種だそうだ。白いキリンは野生にあっては目立つので、すぐに猛獣に襲われてしまう。親子でいるということは長く生き延びてきたということで、かなり珍しい。