2018年1月23日火曜日
腸活のための乳酸菌入りお菓子は効果があるか?
最近、乳酸菌が入ったお菓子や飲料が増えていますね。主に腸活のためとむし歯・歯周病予防できる効果を謳っているものがあります。
むし歯・歯周病予防については、以前このBlogに書いています(ココ)。
腸活の方は、腸内細菌の善玉菌の大部分は乳酸菌で、お通じだけでなく、最近の研究によると、免疫にも大事で腸内細菌フローラが正常でないと様々なものに対してアレルギーを起こしやすくなる。
ご存知のように、乳酸菌は、様々な食品を作るのにも使われている。ヨーグルトや乳酸飲料を作るのも乳酸菌、漬物や味噌が美味しくなるのも乳酸菌。
乳酸菌といっても種類やさらに株も多数ある。例えば、ブルガリアヨーグルト、ガセリヨーグルト(R1)、LG21ヨーグルトなど。ビフィズス菌も乳酸菌。
口から乳酸菌を摂取しても、胃は強酸性なので、ほとんど溶かされてしまう。いくらヨーグルトを食べても生きた乳酸菌がほとんど腸に届かない。
乳酸菌入りのお菓子に入っている説明を読むと、「スポロ乳酸菌」とか「有胞子性乳酸菌」とある。乳酸菌が酸に強い休眠状態になっていて、腸で増殖を始めることができるようになっている。
以下に、乳酸菌入りのお菓子を並べてみると、
江崎グリコ:ビスコには以前から「スポロ乳酸菌」が入っている。
ロッテ:「乳酸菌ショコラ」:乳酸菌ブレビスT001(すぐきの漬物由来)を生きた状態でチョコに包んだとある。「生きた乳酸菌が(腸まで)100倍とどく」とあるが、消費者庁から疑義が出ている。
森永:「食べるシールド乳酸菌」:説明には、乳酸菌(加熱殺菌菌体)とあり、死菌なので、「シールド」はイメージだけでおかしい。
森永:後続の「ビフィズス菌チョコレート」では、乳児の腸から単離された「ビフィズス菌BB536」が使われている。この菌は酸に強く生きたまま大腸に到達できる。ただ、そもそも温めてチョコを整形する過程で生きているのかは不明ではないでしょうか。
カルビー:「ぽいっと!ナッツソルト味」は、「プラズマ乳酸菌」が入ったポテチ。「プラズマ乳酸菌」は、キリン・小岩井乳業・協和発酵バイオが共同開発した乳酸菌で、死菌であっても腸で免疫細胞を活性化する。風邪やインフルにかかりにくくなる。こちらはヨーグルトもある。
お菓子に乳酸菌を入れて健康志向を訴えるのはよいですが、お菓子は美味しいほうが大事。お菓子の場合、カロリーも気になる。