2019年2月10日日曜日
なつかしお土産「ペナント」その栄枯盛衰
平成に生まれた人は,多分わからないと思います。
日本中の観光地のお土産屋さんに必ずあったのが,絵葉書と並んで「ペナント」。
細長い三角形の布で出来ている旗で,その観光地の銘や風景が書いてあった。買って帰っても結局,引き出しに眠っているだけなのですが,人によっては壁にたくさん貼り付けていました。
「ペナント」の歴史は古く,中世欧州の騎士が槍の先端に小さな三角旗をつけたところから始まる。この旗は「pennon」といい,吊るすペンダント「pendant」との造語が,ペナント「pennant」となった。
戦いに勝った方が敗者の旗を取り上げた。そこから,優勝旗の意味が付加され,さらに優勝そのものを意味するようになった。プロ野球の優勝レースのことを「ペナントレース」と呼ぶのはそういう由来から。
話をお土産「ペナント」に戻すと,お土産「ペナント」が始まるのは1950年代後半。大学の山岳部が登頂の証として山頂に大学名の入ったペナントを置いていった。
それをみた山小屋の人が登山の記念品として「ペナント」を売り出した。それが,観光地のお土産へと広がっていった。
冒頭に書いたように,買っても結局役立たずの「ペナント」は昭和と共に消えていったみたいです。
ところで,何かの大会で優勝カップをもらうと,優勝者の名前が入った細長いリボンがついていますが,このリボンも「ペナント」と呼ぶようです。