コンビーフの巻き缶が無くなるそうです。台形の缶で,付属の巻き取り鍵でくるくる回して缶を開けるアレです。
「巻き缶」だと思っていたら,実は「枕缶」でした。台形の缶のかたちが昔の枕に似ているからでしょうか。
台形の形をしているのは,面積が大きい側から肉を詰めることで,しっかり詰めることができ,缶の中の空気が抜けて肉の酸化を防げるからです。
コンビーフの「コン(coned)」は,塩漬けという意味で,本来は長期航海用や軍需用の保存食料で,塩漬け牛肉のこと。欧米では、ブロック肉で売られています。
日本では,塩漬け肉をほぐしたものになっていて,1948年ノザキという会社が初めて販売した時は瓶詰めでした。
1950年に,ノザキの牛のマークの入った「枕缶」が登場します(ちなみに,缶の保存できる期間は3年)。そして現在まで「枕缶」が続いてきたわけです。
そのノザキの「枕缶」コンビーフが、この春に販売を終了になる理由は,製缶等製造ラインに限界が来たからとのこと。
新容器は,シール蓋の「アルミック缶」になって、小さな子どもでも、左利きの人でも、開けやすくなるとのこと。保存期間も3.5年に伸びます。
ただ,もうクルクル出来ないのは残念です。