2013年9月28日土曜日

トンボ、蝶の羽から学ぶ

バイオミメティクスとは、生物の構造やその機能から着想を得て、それらを人工的に再現することによって、工学や材料科学、 医学などの様々な分野で利用する研究のこと。生きものから学んで、応用することだ。34億年の生物の進化の中で練られてきたものを利用しない手はない。

空中を早く飛ぶには、空気抵抗を小さくするため、ジェット機や鳥の翼のように流線型をしているのがよい。ところが、トンボの羽は流線型ではなく、凹凸がある。空気にも粘性力があるため、一般的な流線型の翼では空気がまとわりつき、流れを流線型に整えることができない。そこで、トンボは凸凹の羽は渦をキャタピラーの駆動輪のように用いて揚力を生み出している。これにより、「急旋回」「ホバリング」、風のないところでも「滑空」などもできる。

500年以上も前に、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いたヘリコプターも、トンボが空中に停止する様子をヒントにしたものだといわれている。

どんな微風でも宙を舞い、風の力を上手く捕まえるトンボや蝶の羽をヒントにした風力発電のプロペラや、風がスムーズに流れる静かな扇風機が考案されてきている。



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