9月14日、政府はユネスコの世界文化遺産に、「明治日本の産業革命遺産」(福岡、山口など8県)を推薦することになった。9月末までに暫定版推薦書をユネスコに提出し、2015年の世界遺産委員会で登録の可否が審査される。
「産業革命遺産」は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、日本の重工業が急速に発展し、産業国家の礎を築いた歴史を伝えるもの。幕末に薩摩、佐賀、長州藩が手がけた反射炉や造船所から、明治期の八幡製鉄所や長崎造船所、「軍艦島」と呼ばれる端島炭坑、三池炭鉱に至る、九州・山口の6県と、岩手、静岡県に分散する計28の構成資産(要素)からなる。(2013年9月14日 読売新聞)
山口萩市では、萩城下町、萩反射炉、恵美須ヶ花造船所跡、大板山たたら製鉄遺跡、松下村塾が加わっている。858年に建設された萩反射炉(下図)は、萩藩の金属溶鉱炉。反射炉の遺跡は、国内には、萩反射炉と静岡の韮山反射炉しか残っていない。今回、韮山反射炉も選ばれている。