2013年9月12日木曜日

バイオミメティックス 蓮(ハス)から学ぶ

バイオミメティクスとは、生物の構造やその機能から着想を得て、それらを人工的に再現することによって、工学や材料科学、 医学などの様々な分野で利用する研究のこと。生きものから学んで、応用することだ。

蓮(ハス)は、泥の多い池や沼にいるが、その葉は完全に水をはじき、その水が表面を洗い流す自浄作用を持つ。仏教では、蓮は泥水の中から清浄な美しい花を咲かせるので、仏の智慧や慈悲の象徴と考える。

この蓮の自浄作用を、科学用語では、ロータス効果という。蓮の葉の表面は、数μm のコブが並んだ構造をしており、さらに個々のコブには葉から分泌さ れた疎水性のワックスの微結晶が突起状に 並んでいる。この凹凸 構造の細かな 空隙には水が入り込みにくいため、撥水性が生まれる。これをまねて疎水性 シリカなどのナノ微粒子を塗料に含めることで、撥水性があって自浄作用のある塗料が開発されてきている。





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