らせん状の白く美しい殻をもつアオイガイが、4月から5月にかけて、北部九州に大量漂着していた。福岡市では40日で1500個も拾った人がいる。地球温暖化の一端なのか、今夏の猛暑の前兆だったのか。南の海の生物の大量漂着は、どんな海の異変を知らせているのか。(朝日新聞 9月2日)
アオイガイは、巻貝状の貝殻を持つタコのなかま。貝殻内のタコは8本足のちゃんとしたタコだが、一本の足は幅広い形で、そこから貝殼用の分泌液を出す。別名カイダコ。もともと暖かい温帯、熱帯の海に浮遊して生息する。雌は大きく殻を作るが、雄(おす)は貝殻を作らず、非常に小さい。卵は貝殻の中に産み、その中で育てる。食べても問題ないが、美味ではないとのこと。