2016年12月4日日曜日

高齢者の運転ミス事故激増ニュースのウソとホント

夏以降くらいから、高齢者がアクセルを踏み間違えたとか、知らぬ間にお店や銀行に突っ込んだとかの、高齢者の運転ミス事故ニュースが続いていますね。

ニュースを受けて、政府も早急に対策を考えることになっている。本当に、最近突然事故が増えてきているのかしら?

交通事故死者数は年間約4,000人で、過去14年連続で減少している。齢別に見ると、若者の事故が激減している。これは、若者の車離れが原因。

一方、60歳以上の交通事故死者数はどうかというと、確かに全体の54%とかなりを占める。しかし、全体の死亡者数ほどではないが減少している(参考は警察庁の統計)。

では、高齢者はどのような事故で亡くなっているかというと、半数が歩行時。昔の道路は横断歩道に関係なくどこからでも横断できたかもしれないが、その習慣のせいかムリに渡って車に引かれるケースが案外多い。

それでは、高齢者が車を運転していて事故死につながるケースが増えているかというと、年間600件程度でほとんど変わっていない。高齢者人口が増えているなか、事故が増えていないのだから、人口当たりでは事故は減っている。

最近のニュースは、高齢者の事故が増えているような印象を与えているが、ホントはそうではない。従来も高齢者の事故はあったが、マスコミが問題視して今までより頻度高く取り上げているからだ。

今後、高齢者の運転能力検査は厳しくなっていくでしょう。ただ、あと10年もすれば、衝突回避機能付きや自動運転の車が主流になるだろうから、あまり問題にならなくなるかもしれない。

それでも、年齢による視覚範囲の減少や反応速度の衰えは確実にあるので、アブないと思ったら、免許は返納しましょう。(方法は以前のBlogココ

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