2010年のクリスマスに「伊達直人」を名乗る匿名の人が群馬県の児童相談所に新しいランドセル10個を贈った。その後、他の「伊達直人」がたくさん現れ、日本全国の児童養護施設などへ寄付が相次いだ。
「伊達直人」は、アニメ「タイガーマスク」の主人公の本名で、自分が育った孤児院へ素性を隠して寄付をする人物と同名であることから、「タイガーマスク現象」と呼ばれるようになった
匿名にしていた「伊達直人」が、先日マスコミの前に現れた。群馬県に住む会社員、河村正剛さん。
河村さんは、「幼少期に恵まれない環境で育ったため、同じような境遇の子どもたちの役に立ちたい」
「子どもたちは虐待されるためではなく、抱きしめられるために生まれてきた。涙を流すためでなく、周りを笑顔にするために生まれてきた。その思いを胸にこれからも支援活動を続けていきます」と述べた。
「タイガーマスク現象」が忘れられたのは、翌年に3.11大震災が起きたことも大きい。
今回、河村さんが名乗り出ることで、また「タイガーマスク現象」が復活することを期待したいものです。