2019年6月20日木曜日
老後に年金プラス2,000万円必要なのか?
金融庁が,定年後年金以外に夫婦で2,000万円必要と発表し,国会で野党が政府を追求していますね。
日本の年金制度は,現役世代の保険料を高齢者への給付に回す「賦課方式」なので,現役世代が減り、高齢者の人口が増えると、年金財政は苦しくなります。
日本の人口は,現在1億2670万人,そのうち65歳以上の高齢者は27.7%を占め,4人に1人を超えています。年金を支えるのは,働く現役世代だけなので,実際には,2.1人に1人で支えていることになります。
年金を支える若い人の数がこんなに減るのですから,年金制度が維持できるかは今までも疑問視されてきています。
政府は今まで年金は将来も維持され老後に足りるという主張でしたが,今回初めてこれだけでは不十分であると認めたわけです。さらに定年までに2,000万円必要と言ったわけです。
この計算方法ですが,夫婦で月額年金21万円が支払われるケースで,平均支出が26万円とした時,毎月赤字が5万円になる。人生100年と考えた時定年後30年間に必要となるのが,5万円×12ヶ月×30年で1,800万円,ざっと2,000万円というのが根拠。
しかし,もっと問題なのは,30~40代の人の貯金が少ないこと。6割の人が100万円以下の貯金しかないとのこと。非正規雇用の人が37%と多いため,収入も多くないのが原因。
日本人の美徳の1つだった貯金も,もう昔の話になったわけです。