2014年10月19日日曜日

エボラ2次感染 鳥インフルを越える脅威

エボラ出血熱の感染が止まらない。この1ヶ月で感染者が倍になった。流行は今年2014年3月にギニアでの集団発生から始まり、住民が国境を越える移動により隣国のリベリア、シエラレオネへと流行地が拡大した。(今回の流行の始まりについては、以前のblog参照ココ

さらに、感染した人が移動ヨーロッパ、米国に移動して発症することはあった。ところが、ついに米国で2次感染が確認された。

最初、リベリア人のダンカンさんが祖国で感染した後に、恋人のルイーズ・トローさんと結婚するために渡米。9月30日に米国ダラスの病院でエボラ出血熱と診断された。ダンカンさんはその後死亡した。

ダンカンさんの治療に関わった看護師のニーナ・ファムさんは防護服を装着していたにもかかわらずエボラ熱に感染した。これが、米国で最初の2次感染ということになった。ダンカンさんの治療には76名が関わっていた。

その後、そのうちの一人看護師のアンバー・ビンソンさんが感染していることが判明した。ビンソンさんは、症状を訴える前日の13日、オハイオ州クリーブランド発ダラス・フォートワース行きのフロンティア航空機に搭乗していた。しかも微熱がすでにあったという。

今後の監視体制が大事で、感染が拡大するかどうかのかなり危険な状態に違いない。

エボラ出血熱は、エボラウイルスの感染で発症する。症状は、突然の発熱、筋肉痛、頭痛などに始まり、その後、嘔吐、下痢、発疹、肝機能および腎機能の異常、さらに症状が悪化すると全身から出血する。

潜伏期間は2日から最長3週間といわれている。現時点でワクチンはないし、確実な薬はない。インフルエンザ治療薬が効くかもしれない可能性はあるが確証はない。

エボラ出血熱は、感染した人または動物の血液などの体液と直接接触した場合に感染の危険が生じる。感染した場合の致死率は、50%とも80%とも言われている。さらに医療関係者が恐れているのは、インフルエンザのようにエボラウイルスが空気感染型に変異することである。鳥インフルを越える脅威が迫っているのかもしれない。

世界保健機関(WHO)は14日、エボラ出血熱での死者が計4447人、感染者は8914人に達しており、今年12月までには新規感染者が1週間当たり1万人に達する恐れもあると発表した。

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