2014年10月18日土曜日

胃ガン8割はピロリ菌が原因 ピロリ検査は自宅でもできる

1990年代までは、胃ガンが日本人のガンによる死因の1位だった。ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)で胃ガンになることが分かってきてから、除菌治療が取り入れられ、胃ガンによる死亡は減少してきて、現在2位に落ちた。

世界保健機関(WHO)の専門組織である国際がん研究機関の報告よると、全世界の胃ガンの約8割はピロリ菌の慢性的な感染が原因ということだ。世界では年間約100万人が発症する。

報告書では、ピロリ菌は全胃がんの78%、特に日本人に多い、噴門部(胃と食道のつなぎ目の部分)以外の胃がんでは89%がピロリ菌が原因と推定されるとした。

日本人のピロリ菌感染者の数は約3,500万人といわれている。3人に1人。40歳以上の人では、70%以上の人が感染しているという。40歳以上に多いのは、当時の下水設備が整っていなかったことが原因。

ご自分がピロリ菌に感染しているかは、病院でもできるが保険が効かないので高くつく。最近は、キットを使って自宅でもできるようになった(↓)。

もし感染していたら除菌が有効。除菌の効果は、まだ十分なデータがないものの、これまでの研究結果の解析では胃がんの発生を30~40%減少させ、1人が1年にかかる医療費も削減する効果があるという。

ちょっと数字に注目! 80%の胃ガンがピロリ菌が原因で、除菌でなぜ30−40%しか救えないのか?実は、除菌によって抗生物質の耐性菌が増える可能性など副作用もあり、今後の課題だ。

ピロリ菌

ピロリ菌の検査キットは多数ある。血液、便、尿のいずれかで検査する。上のキットは尿を送って、検査してもらうキット。

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