先日、和歌山県すさみ町周参見で、猛毒を持つ「ウモレオウギガニ」が捕獲された。大きさ5−10センチで岩の間にまぎれると目立たないカニ。
ウモレオウギガニはカニの仲間では世界最強の毒を持っていて、フグ毒と同じテトロドトキシン。テトロドトキシンはもともと海にいる細菌が持っているが、プランクトンや小さな生物に濃縮され、さらにそれを食べるフグやカニに濃縮されてくる。
カニは大抵食べることができるので、間違って食べてしまう人も出てくる。過去に日本でも死亡例が報告されている。奄美大島で、このカニを味噌汁で食べた5人家族のうち2人が死亡という事件も起こっている。
本来、南方系のカニで、国内では鹿児島から沖縄にかけてのサンゴ礁の海に生息するが、温暖化で海水温が上がって北上しているようだ。
怖いのは、甲羅にも毒があるので触ってもいけないといことだ。釣りなど行って「見つけても絶対食べないで、すぐに水族館に連絡してほしい」ということです。