2017年1月4日水曜日

神社の狛犬(こまいぬ)のオス・メスある?

たまたま見ていたテレビで、沖縄のシーサーの2体のうち、口の開いている方がオス、そうでない方がメスと説明があった。

小学生のころ、先生に神社にある狛犬(こまいぬ)のうち、口の開いている方がメス、そうでない方がオスと習ってずっとそうだと思っていたので、アレっと思った。

狛犬の起源は、古代インドで、仏様の両脇の守護獣としてライオンの像を置いたのが始まり。古代エジプトやメソポタミアでもライオンの像が神様のそばにいる。ギザのピラミッドのそばにあるスフィンクスも本当は2体あって、狛犬のようなものだったらしい。

日本に伝わったのは飛鳥時代。獅子(ライオン)として伝わっている。獅子がいない日本では、犬と勘違いされたらしい。

当初は狛犬は左右の姿に違いはなかったが、平安時代には形が変わってくる。一般的に、狛犬は向かって右側が阿形(あぎょう)、左側が吽形(うんぎょう)という。

阿吽(あうん)は仏教用語で、阿は口を開いて最初に出す音、吽は口を閉じて出す最後の音なので、それぞれ宇宙の始まりと終わりを表す言葉のこと。

そのため、右側の阿形は口を開けて、左の吽形は口を閉じている形になった。同じように、仁王像も、阿形像が口を開いていて、吽形像は口を閉じている。

どうも、本来狛犬の2体に雌雄の区別はなさそうだ。勝手な解釈で、俗説が生まれていったようだ。

陰陽思想から、「阿」は陽ということでオス、「吽」は陰でメスというふうに関連づけたりする説もある。

小学校の時、先生は、「よくしゃべるのがメスだから口が開いている方」と説明してくれた。

なぜこんなことを覚えていたかというと、授業中おしゃべりしていて、その先生にしかられ、狛犬のその説明をうけた。

その後、「神社の狛犬を確かめて来い」と、一人で行かされた。今だと、男女差別だし、学外に1人で生徒を放り出すのはバツだろう。しかし、そのユニークな先生から受けた多くのことが今も心に残っている。その先生は沖縄出身だった。


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