2018年4月17日火曜日

輸入メロンが危ない:リステリア菌


先日のニュースですが、オーストラリアから輸入したメロンがリステリア菌に汚染されているとのこと。

オーストラリアでは、今年1月から4月にかけて、リステリア菌に汚染されたメロンで食中毒が起き、19人が感染し、7人が死亡した。

この汚染されたメロンが日本にも輸出されているということを、世界保健機関(WHO)が注意喚起した。

この細菌症は潜伏期が90日と異常に長い。このため、メロンを食べてこの細菌に感染しても完全に忘れた頃にしか発症しない。

発症した時の症状は、悪寒、発熱、筋肉痛などインフルエンザなどの他の感染症と区別が難しい場合や、敗血症、髄膜炎、中枢神経系症状などを引き起こす場合がある。

特に、妊婦や子ども、それに免疫力が低下している人や高齢者などでは、重症化しやすい。リステリア症になった場合の致死率は20-30%と高い。また、妊婦が感染すると、胎盤を通って胎児に感染することがあり、胎児の死亡・死産を引き起こす。

リステリア菌は、加熱により死滅するが、4℃以下の低温や、12%食塩濃度下でも増殖できる。また冷凍にも強いので、今回のWHOの勧告でも冷凍保存したメロンも対象になっている。

今回の注意喚起のメロンの種類は、。夕張メロンのような赤肉種のマスクメロン。イタリアでは生ハムと一緒に食べたりする。

ちょっと前、このBlogで紹介したコストコのフードコートの新メニューの「キャンタロープメロンスムージー」を思い出した。これがオーストラリア産のメロンかは不明。2011年にアメリカでもメロンを介して集団感染が報告されている。

リステリア菌は、土壌や動物の腸管にいるので、牛乳、生肉、生ハム、チーズなどを介して感染することが多い。

この菌は、結核菌と同じで細胞の中で長い間潜伏できるので、感染していながら発症しない健康保菌者がたくさんいるのが問題。


キャンタロープメロン。












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