2015年7月29日水曜日

東九州道で「行政代執行」これでよいのか?

先月、福岡県は東九州道椎田南−豊前間の予定地にあるミカン園(豊前市)を強制収用する行政代執行を行なったというニュースがあった。

高速道路の予定地で自分の土地を強制的に収用されることがあるのだと、ちょっと驚きながらニュースを見ていた。確かにたくさんの人にとって、高速道路が完成するのは利益につながるが、行政代執行とはいったいどういうことだろうか?

東九州道の北九州市と宮崎市を結ぶ区間で、このミカン園だけが未開通区間(7.2km)となっていた。西日本高速道路は来春の全線開通を目指している。

69才の園主は2代に渡ってミカン園を経営してきている。園主は、現行の計画より約2キロ南西を通って、ミカン園を迂回する代替案(こちらの方が経済的だという)で計画変更を求めていた。

園主はバリケードを築いていたが、今回、県職員ら約200人態勢で撤去され、園主も抱え上げて連れ出された。

土地収用法では、「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる」ということで、公益事業に必要な土地等の収用が可能とされている。家を売らない人のせいで道路が歪んでいることはまあまああるのに、大多数の利益のためということらしい。

行政代執行といえば、ホームレスのテント撤去などで有名だが、今回の強制執行はちょっとやりすぎに見えたのは、私だけでしょうか。


行政代執行


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