2015年9月30日水曜日

野菜ジュースは野菜摂取の代わりになるか?

野菜ジュースのキャッチフレーズで、「これ一本で一日分の野菜相当」などとある。食事でとる野菜とは同じとはいかないにしても、野菜不足を補えるのではということで、野菜ジュースは人気だ。さて、どのくらい野菜の代わりになるのだろうか?

国民生活センターの成分分析によると、商品表示と実際に含まれる栄養成分量とはかなり異なっていて、過度な期待 をさせる可能性のある表現が多いとの報告だった。成分の多くは保存にともない酸化などで分解劣化する。このため、毎日配送する作り立て野菜ジュースも高価だが人気があるという。

緑黄色野菜から期待される成分として、食物繊維、ビタミンA、ビタミンC、カルシウム、カロテン、カリウムなどがあるが、野菜ジュースの場合、特に食物繊維が足らない。

また、野菜ジュースはどうしても飲みにくいので、メーカーは糖分を添加していて、カロリーはチェックが必要。

厚労省が 提言する「健康日本21」の提言では、栄養・食生 活の指針として、1日当りの野菜の摂取目標値が 350g としていて、このうち、緑黄色野菜は 120g 以上を目標と設定している。

野菜ジュースの原料となる野菜は、国産かというとほとんどが外国産。日本産だとコストが高くつくのでしかたがないが、基準値以下だろうが残留農薬は覚悟が必要。

2007年に中国産の冷凍ほうれん草から基準値を超える残留農薬が検出され、2008年には冷凍ギョウザ事件が起きた。中国産の野菜は東南アジアを含めどこでも敬遠されているのは今も変わらない。

カゴメや伊藤園の野菜ジュースの野菜の産地を調べてみると、ほとんどの野菜が中国産ではないとHPで主張している。ただ、トマトなどは中国産。

何でもそうだが、同じ商品を摂取し続けるのはリスクが大きい。もし、なにか体に悪い成分が入っていたら、ずっと時間がたってから影響が出てくる。

メーカーの説明をよく見ると、「野菜摂取の補助」とある。野菜の代わりにはならないのだ。キャッチフレーズ「これ一本で一日分の野菜相当」は魅力的だが、やっぱり本当の野菜にはかなわない。


カゴメや伊藤園


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